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バンクロール管理の総合ガイド

バンクロールとはポーカーをプレイするための「資金」のことです。例えば、会社でいうと運転資金、家計でいうなら生活費にあたります。バンクロールの管理ができていないということは、経理が不透明な状態で、儲かっているのか損しているのかわからないのに新規事業にお金をつぎ込む会社や、家計簿を付けないでどんどん浪費を続ける家庭と同じことです。ポーカーにはプロが存在し、上手なプレーヤーは長期的に考えると勝つことができています。しかし、このバンクロール管理がうまくできていないと、いくら上手なプレーヤーでもお金がなくなってしまいます。ポーカーで成功するための秘訣でもある「バンクロールの管理」について知っていきましょう。

バンクロールとは?

バンクロールとはポーカーをするために用意した資金のことです。例えば、PokerStarsでオンラインで保管している資金がこれに当たり、他のすべての資金から独立したものをいいます。バンクロールはその大きさに関係なく常に全額を失う恐れがありますので、それが日常生活に支障をきたさないようにしないといけません。 そうしたリスクをできるだけ抑えるには、きっちりとバンクロール管理をする必要があります。
例えば、残高によって賭金を適正金額にコントロールすることが必要です。最初は100ドルあったあなたのバンクロール残高が10ドルまで減ってしまったとしましょう。この状態で最後の10ドルを1ゲームにつぎ込んでしまうのはギャンブルでしかありません。この場合、ポーカーは確率のゲームなので、1ドルを10ゲームに分散することで巻き返しの可能性を残しながらゲームを続けることが賢い選択と考えられるのです。また、たっぷりとしたバンクロールを持つことは、破産を避けるだけでなく、精神面な余裕にもつながります。

バンクロールマネジメントと、その必要性とは?

スキルがあっても常勝を望めない、勝つためには絶対に運が必要なのがポーカーというゲームです。ツキのない時には確率的にありえない負け方や、何日にもわたる連敗が起こります。そんな時でもバンクロール残高に見合った適正金額でプレイしていれば、風向きが変わるまで耐えしのんでいくことができるのです。そういった意味でも、バンクロール管理は破産を避けるための最大の自己防御ともいえます。

バンクロール管理についての説明

あるポーカープロの例をお話ししましょう。このプレイヤーは、資金$0から$10000まで1年半で増やしたそうです。ポーカーには優勝したら賞金がもらえる大会のフリーロールというものがあり、入賞者には賞金がでます。そこで得た資金を元手にこのプレイヤーは、次のような資金管理を行っていたといいます。
1)バンクロールの5%以上は使わずに、常に5%以内の資金で勝負する。
2)勝ち金がバンクロールの10%以上になったらその日のゲームをもうやめる。
こうった戦略は実力の世界であるポーカーにおいて大変役立つものです。
それではどういったルールが基本ルールとして存在しているのかを見ていきましょう。

バンクロール管理の基本ルール

  • 1. 失っても構わない金額以上はプレイしない

これが最も重要なルールとされています。 ポーカーはどんな完璧にプレイしても常に負ける可能性を伴うので、ポーカーテーブルの外で金銭的なトラブルを招くような額を決して賭けないでおきましょう。調子が下り坂のときは特に気を付けてください。1つのトーナメントやテーブルにバンクロール全額を注ぎ込むことはやめて、 テーブルに持ちこむバンクロールはそのわずかな一部にとどめてくださいね。

  • 2. 目的を意識する

ポーカープレイヤーは大きく3つのタイプに分けることができ、それぞれゲームに求めるものや目標が異なります。 自分がポーカーに求めているのは何かをはっきりさせ、自分の目的を達成するために正しいレベルを選択することが大切であるといえます。
レベル1)カジュアルタイプ(遊び目的のプレイヤー)
ポーカー以外に収入があるので、バンクロールを失っても本業の収入から新たな資金を調達できます。
レベル2)シリアスタイプ(真面目に遊ぶプレイヤー)
収入をポーカーに頼っている訳ではないので、バンクロールを失うのは痛いけれど、そこまでダメージはありません。
レベル3)プロタイプ(プロのポーカープレイヤー)
ポーカーで生計を立てているので、 バンクロールを全額失うことは仕事を失うことと同じです。バンクロールを誰よりも厳しく管理しなければならないでしょう。

  • 3. バンクロールの許容範囲を超えたプレイをしない

一度にバンクロールの金額をリスクにさらさないようにしましょう。一回で儲けられる、という保障はどこにもありませんので、大きな賭けに出るのはできるだけ控えましょう。

  • 4. 無理のない範囲でプレイする

プレイし始めてからリミットが高すぎると感じたら、プレイを続ける余裕があってもプレイを止めます。 こうした状況では神経質になりやすいのでゲームを楽しめなくなりますし、あせって間違った判断を犯してしまいます。無理のないリミットでしかプレイしない、ということを覚えておくとよいでしょう。

デポジット ボーナスを使う – ボーナスとバンクロールについて

戦略を理解して、ゲームで勝てる自信があるなら、自分の資金を投資することもできますが、現実的に考えて、使っても大丈夫な額のみをデポジットするようにしましょう。また、デポジットの際に利用できるボーナスを是非使うと良いでしょう。例えば $50のデポジットを行うと $50のボーナスを利用でき、合計 $100 のバンクロールでプレーすることができます。

バンクロールとして必要な額について

一般的には、以下の数字が妥当とされています。
・リングで1回にバイインする額の20~40倍
・SNGで1回にバイインする額の20倍
・MTTで1回にバイインする額の40倍
分散が大きいものほどバンクロールが多く必要になりますが、おおよそは1回のバイインの20~40倍ぐらいが多いようです。
たとえば、普段10ドルのSNGをプレイしていたとすると、必要なバンクロールはその20倍の200ドルです。

プレイする

ポーカーの分散について

ポーカーの分散とは、数学的に考えた期待値と実際の結果との差を言います。例えば、一か月プレーして、500ドル負けたとします。数学的に期待値を計算すると1000ドル勝っていたとします。この1500ドルの差は分散によって起こったと考えられます。ポーカーは短期的には何のカードが来るかで運の要素が大きいです。そのため、自分がオールインしたときは圧倒的に有利であっても、相手に都合がいいカードが来てしまい負けてしまうことがあります。これをバッドビートといいます。このようなことが原因で期待値と実際の結果との間に差異が生じてしまいます。またいくら上手なプレーヤーもダウンスイングといって、運が悪く負け続けてしまう時期があるためバンクロール管理が必要になってきます。

ポーカーでは、勝ったり負けたりすることによる資金の変動でプレイヤーが破産してしまう危険性がありますが、バンクロールを管理することにより、この危険性を最小化することができます。バンクロールマネジメントはそれほど重要でないという人々がいますが、一方でバンクロールマネジメントをきちんとする人々はゲームに長く居続ける事ができるともいわれています。完璧な戦略でプレイしていても負けが込むことがあれば、反対に、やることなすこと上手くいくときもあります。 ルールを守ってバンクロールをしっかりと管理すれば、調子が上向きな時も下向きな時も乗り切ることができます。 自信を持って正しくプレイすればゲームが楽しめ、長期的に利益を上げることができます。一人前のポーカー プレイヤーは人生で少なくとも一度は、全バンクロールを失う経験をしているともいわれています。だからと言ってバンクロールを失うことを軽んじてはいけません。もしバンクロールを失ったとしたら、それは何かが大きく間違っているということで、カードが悪かったというのは言い訳に過ぎないのです。ゲームをはじめる前に、きちんと自分のプレイに制限を設けることが大変需要です。しっかりと厳しくバンクロールを維持するということは、難しいようにも思えますが、それが着実に勝つための戦略として大きな割合を占めていくということを、ぜひ理解していただきたいと思います。ポーカーは非常にメンタルが重要なゲームであり、常にフラットな状態を保つ必要があります。「絶対に負けられない戦い」というのは、ポーカーでは禁物なのです。ポーカーで勝つには、無理せず、そして計画的に戦略をたてていくことが大事であることをぜひ心にとめておいてください!